廃墟巡りの呪い

廃墟巡りの呪い

幽霊なんか信じてない俺なんだが、心霊スポットとか廃墟とかに行くのが大好きで高校生くらいの頃はよく友達と行っていた 。

よく一緒に行く3人がいたんだ

ABCにしとく

呪われると噂の場所はガンガン行ったし、ここでこれをすると呪われると言われる行動は率先してやるような馬鹿だった

まずは4人で行った時の話をしようと思う

大阪の皆殺しの館とかいう廃墟に向かった

父親が家族を斧で惨殺して自分も自殺で、返り血が残ってるとか家の中にお経が書いてあるとか行ったら呪い殺されるとかのありふれた噂があるとこだったお気に入り詳細を見る

廃墟があるだろう敷地の藪の前に着いた

夕方の少し暗くなり始めたころだった

その家一軒のために道路が作られたような所で、頑丈に鍵がつけられ、明らかにもう何年も人が触れたような跡は無い

塀をよじ登って侵入した

敷地の道を進むと、かつて家があったであろう場所には、なにもなかった

俺とCは、”この家で亡くなった家族の墓がある”という嘘か本当かわからない話があったので、周囲を散策してみた。

二人で草を掻き分け、もう何年も誰も踏んでなさそうな獣道を進む

日が暮れてしまったのかと思うほど暗い

更に進んでいくと、突然前に塀が現れた

敷地の端に着いたんだと思う

その時、突然耳鳴りがして周りが静かになり、空気が変わった

Cは塀に向かって右側をじっと見てる

俺も右を見た

墓だった

ちゃんとした墓石ではなくただの石が置いてある感じ

だが、よく見ると線香とかいろいろ置いてあり墓とわかった

その中に、キレイな花が供えられていた

まさに今供えられたのかと思うほどみずみずしい

C「とりあえず戻ろ!」

珍しく焦るC、そのことに焦った俺も早く戻りたかったのですぐに引き返した

俺「なんかおかしくない?」

C「マジであいつなんなん!?」

俺「えっ?」

Cの話は、「塀の前に着いたとき耳鳴りがし、視線を感じて右を見たら藪の中からこっちを見てる人がいて、 女が笑ってたように見えたことだけ覚えてる」という 墓のことは気づかなかったらしい

戻ってAとBにも話す と

A「じゃあ、その人は親族かなんかで、裏道を知ってて花持ってきてるんじゃね?」と。

そういうことにして、忘れる事にした。

それから約5年…

高校卒業後は4人で会うこともなかった

そして先週、Bが原付で事故って死んだ

久しぶりにCに会って話した

俺「あの時の呪いかな」

C「どのとき?心当たり多すぎてわからん」

なぜBが死んだのか、なぜ進学校に通っていたBが急に美容師を目指していたのか、なぜBは死ぬときにあの廃墟の近くにいたのか、謎は残されている

スポンサーリンク