不思議でちょっと怖い予知夢 汲み取り式のトイレ
小学校の汲み取り式のトイレの裏で、遊んでいた。
壁に立てかけられた鉄の棒を使って、汲み取り口を開けて便器の中を、覗いたりしていた。
そこに、低学年の男の子が来た。
ウザいくらいにまとわりついてきたから、男の子が汲み取り口を覗いているときに、中に突き落とした。
その後、怖くなってしまい、蓋を閉じると、知らん顔をして授業を受けていた。(おそらく、昼休みのときだったのだろう)
棒についた指紋を、そのとき着ていた自分のカーディガンで拭き取っていたのが、とても冷徹だった。
と・・・・ここまでのことを、夢で見たんだ。
わけの分からねえ夢だな、と思ったものの、すぐに忘れかけていた。
そして、数日後のこと。
遠い県で、小学生が行方不明になったというニュースが流れていた。
ニュースの内容が、自分の夢と重なってしまい、少し嫌な気分になってしまった。
それからまた、しばらく経ってから、行方不明だった子がトイレの汚物槽ってところから、見つかったというニュースが流れる。
完全に、自分の見た夢と同じだった。
でも、自分が住んでいる場所と、事件のあった場所が、あまりにも遠い。
誰かにこの話をしても、夢の話じゃ誰も信用しないだろうし。
そう思ったから、誰にも言わずに黙っていた。
今にして思えば、これはある種の予知夢だったのかもしれない。
犯人は、小学校の上級生だ。
茶色いカーディガンを着ていた奴。