不思議な体験 山の神様の警告

不思議な体験 山の神様の警告

不思議な体験 山の神様の警告

小学生の頃のこと。

祖父と二人で、山へ松茸を採りに行った。

マツタケ採りのスポットに行くには、結構歩く。

まず、裏山を30分くらい登っていった所に山の神を祭ってある神社があり、その神社からさらに30分ほど登った所なのだ。

そこでマツタケを何本か収穫。

おやつとして、持参したお菓子やミカンを食べ、少し山を散策してから、帰ろうということになった。

神社までは、何事もなく下りられた。

でも、それ以降、どれだけ歩いても麓(ふもと)には到着しない。

ただ下りるだけの単純なことなのに、なんでなのかその場で足踏みをしているかのような感覚になってしまうのだった。

時刻は15時をすぎたくらいか。

木漏れ日で、景色は綺麗なんだけれど、どこか不気味にさえ感じてしまう。

この異変に気付いているのか、隣を歩く祖父も無言だった。

「駆け降りよう」

という提案は祖父にとめられた。

祖父は、一度神社まで戻ると、持っていたミカンを神社に備えた。

そして、木陰で少し休憩すると、また下山しだした。

奇態なことに、今度はすんなりと麓までたどり着いた。

祖父曰く、

「山の神が、山の物をあまり採っていくな、と警告してくれているんだよ。」

と教えてくれたが、当時はそれに本気でビビってしまっていた。

そして、山にはあまり行かなくなってしまったが、とても不思議な経験だった。

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