気が狂うほどの恐怖 追いかけてくる女

気が狂うほどの恐怖 追いかけてくる女

気が狂うほどの恐怖 追いかけてくる女

時刻は夕方頃だった。

彼は学校の帰り道、周りは田んぼに囲まれた静かな道を歩いてた。

遠くに、黒いワンピースを着た女性が立っているのが見えた。

田舎道だったため、他には誰もいない。

遠くに見える女性は少し不自然に見えた。

肩が高い位置にあって、腰は異常なほどくびれてみえた。

近づくにつれて分かったのだが、女性は裸足だった。

恐がりの彼は、その女性を不気味に感じて足を止めた。

彼が足を止めると、女性が動き出す。

スキップのような動きで、ゆっくりと彼に近づいてききたのだ。

彼は、その光景を見て恐怖に襲われ始めていた。

スキップで近づいてくる女性の顔がだんだんと見えてくる。

その女性には、眼球が存在しなかった。

目の部分には、黒い穴がぽっかりと開いているだけだったのだ。

ここまでくると、彼の恐怖心は本格的なものになっていた。

とっさに、

「こっちに、来るな!」

彼は叫んだ。

女性は、言われたとおりに止まってくれた。

そして、目のある部分を大きく開き、黒い穴を広げて

「次の人・・・・」

と、意味不明な言葉を発した。

その言葉は、とても冷たかった・・・

機械のように棒読みで無機質な感じだったのだ。

女性は続けた。

「みーつーけーたー!!!」

彼は自分の荷物放り投げるようにして、もと来た道を全力で走り出した。

逃げるしかなかったのだ。

彼は陸上部で、足はかなり速い。

田んぼ道を抜けると、目についた公園内に逃げこんだ。

公園の中には誰もいなかった。

彼は、公園のトイレに走り込み、個室の中に入ると鍵をかけた。

・・・・数十分じっとしている。

そろそろ大丈夫だろうか?

そう思った時だった。

ペタッ

ペタッ

タイルを裸足で歩くような音が聞こえてきた。

心臓が止まるほどの驚きと恐怖。

足音は、彼のいる個室の前まで来ると、無機質な女の声が便所の中にこだました。

「去年のあの子も・・・・ここに隠れたのよ・・・・」

一体何を言っているんだ?

去年・・・?

あの子・・・・?

何を言っているのか、さっぱりだった・・・

女は続けた。

「また迎えに来るから・・・・・」

彼は、そこで気を失った。

後から分かったことだが、前の年に同じ場所のトイレで、気の狂ったた少年が見つかったそうだ。

その少年は

「オバケが来る!」

と叫び続けていたらしい。。。。

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