背筋の凍るゴーストストーリー あの世への誘導
少年は、ある日の深夜、喉が渇いた。
冷蔵庫の中に飲み物がなかったため、近所のコンビニへ向かうことにした。
少年の通う学校は、ちょうど自宅からコンビニの中間地点にあったため、途中の道で学校の前を通りかかった。
深夜の学校は、真っ暗で不気味な雰囲気だ。
真っ暗な校舎は、しーんと静まり返っている。
コンビニに到着し、ジュースを買う。
そして、帰り道で再び、学校の前を通ると、おかしなことに1つの教室に明かりが点いていた。
確かさっきは、真っ暗だったはず。
不思議に思った少年がじっと明かりのついた教室を眺めていると、教室の中から誰かがこっちに向かって手を振っているのが見えた。
よく見ると、それは少年の友人だった。
なにやってんだよ、あいつ?
他にも三人の友人が教室の中にいるのが、ここからでも分かった。
「おーい。お前もこっちに来いよー!」
友人が、少年に向かって大声を出した。
深夜の学校に忍び込むのは楽しそうだ、と思った少年は門を飛び越え、正面玄関から中に入ろうとした。
でも、鍵がかかっている。
他の入り口も確認してみたが、どこも戸締りしていて入れない。
しぶしぶ諦めることにした。
あいつら、どうやって入ったんだろう?
帰り際に、再び教室の窓を見てみると、中は真っ暗で人の気配がないように思えた。
あれ?
・・・・次の日、学校のそばの公園で4人の他殺死体が発見された。
その4人は、少年が昨日の深夜に学校で見かけた友人達の遺体だった。
もしかして、彼らはあのとき学校で殺されていたのではないだろうか?
少年は不安になり、昨日見たことを担任の先生に話した。
でも、担任は少年の説を否定した。
「それは、何かの間違いじゃないか?深夜の学校はな、警備システムが作動していて、校舎の中に入れないようになっているし、もしもは行った人間がいればすぐに分かるになっている。それにな、殺された生徒達は、昨日の夕方に殺されたとというのが有力らしいぞ。」
ということは、彼らはあの時点で生きていない。
あのときに、もしも誘いに乗っていたら、どうなっていたのだろうか・・・・