幼少から続いてる恐ろしい体験

E子は走り去るように去って行った。一度も振り返ることなく。

残された俺は呆然としていた。あまりの展開に頭が付いていかない。

別れる理由が全く思いつかない・・・何でだよ。
翌日から俺は抜け殻のように毎日を過ごした。授業はかろうじて出席しているが、サークルに行く気にはならない。

食事もあまり取らなくなり、目に見えてやつれていった。

F男やサークルのメンバーから電話やメールが何度も届いたが、しばらく行かないとだけ返事をして切っていた。

そして、授業と授業の合間の休み時間。

俺「・・・・・・」

F男「おい」

俺「・・・・・・」

F男「おいってば!」

俺「ん?何だF男か・・・」

F男「何だじゃないだろ!!皆心配してるぞ!」

俺「・・・・・・」

答える気にならなかった。

F男「E子ちゃんも音信不通だし、どうなってんだよ!」

俺「え?E子が?」

F男「そうだよ、お前がサークル来なくなった一緒のタイミングで連絡取れなくなったんだよ」

これは、どういうことだろう。

F男「何かあったのか?」
俺「・・・・・・別れたんだ」

F男「え?」

俺「E子と別れたんだよ」

F男「そ・・・そうだったのか」

俺「・・・・・・」

F男「でも、音信不通ってのはおかしいんじゃないか?」

それは俺も思うところだ。気まずくてサークルに来れないのはまだ分かる。
しかし、全く電話にもメールにも返事をしないというのは異常だ。

F男「とりあえず、・・・まあ元気になったら顔を出してくれ」

そう告げてF男は去って行った。

E子・・・どうしたんだろう。未練が無いと言ったら嘘になる。
なにせ、あまりにも納得がいかない別れ方だ。

E子は俺に不満は無いと言っていたし、それに別れる人に対して大事な形見など渡すだろうか。

・・・あまりにも不可解。

ちょっと、E子を探してみよう。俺は行動を移すことにした。
当然のことながら、携帯は繋がらないので、俺はE子のゼミに行ってみることにした。
適当な人を捕まえ、E子について聞いてみる。

俺「あの、E子さん居ますか?」

ゼミ生「いやー、最近見かけないね」

俺「そうですか」

他にも色んな人にE子のことを聞いて回ったが、E子の近況を知っている人は皆無だった。

放課後に、直接独り暮らしのE子の自宅を訪ねてみたが、不在だったので管理人さんに聞いてみることにした。

管理人「○○さんねぇ、しばらく帰って来てないのよ」

俺「え、帰ってもいないんですか?」

管理人「そうよ、そろそろご実家に連絡しようかと思ってるの」

俺「そうですか・・・」

俺は頭を抱えた。別れた相手にここまでやるのは下手したらストーカーかもしれない。

しかし、やっぱりあれだけ好きだったのだ、悩んでしまう。

しかし、どうすることも出来ず、いたずらに日数だけが過ぎていった。
そして、ゼミの授業が終わった時間

D子「俺君」

俺「ん?何?」

D子「貴方がお付き合いしていた子について少し話があるんだけど」

俺「え?E子?何か知ってるのか?」

D子「何も聞かなかったの?」

俺「何もって・・・、何があったかすら分からないし、何も言ってくれなかったんだ」

D子「・・・成程、そういうことね」

俺「何なんだよ、どういう意味だよ」

D子「どの道、抗えるとは思えないけど」
俺「は?」

意味が分からない。

D子「貴方達が昔に、あの子にした約束、覚えてないの?」

俺「あの子?約束・・・?」

D子「・・・知らない方が幸せなこともあるのよ」

そう言って、席を立とうとするD子。

俺「ま、待てって!!」

D子「A男君も・・・」

俺「A男・・・?」

予想外の名前に俺は驚いた。

D子「もう遅いの」

そう言ってD子は去って行った。

残された俺は、何もかもが分からず呆然としていた。

分からない・・・分からない。
それ以来、結局E子は見つからなかった。
そして何故か、C菜の夢を見るようになった。

だが、幼少の頃に見ていた夢とは違い、C菜がただ俺をじっと見るだけ。何も発さない。

一週間に数回、C菜の夢を見る。

今日もC菜が俺を見てくるかもしれない。明日かもしれない。明後日かもしれない。

何も言わずに、じっと見てくる。

真っ直ぐ俺を見据えて。
長々となってしまったが、読んでくれた人ありがとう。
謎ばかりが残ってしまったが・・・俺も未だに分からないんだ。

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